平成16年2月27日
株式会社フォトニクス
平成16 年6月期 中間決算短信

(平成15年7月1日〜平成15 年12月31日)
(1)経営成績(連結)
(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております
売上高
営業利益
経常利益
中間(当期)純利益
百万円
百万円
百万円
百万円
15年12月 中間期
1,342
101.5
△228
-
△293
-
△148
-
14年12月 中間期
666
107.6
△361
-
△375
-
△385
-
15年6月期
1,596
△691
△750
△755
1株当たり中間(当期)純利益
15年12月 中間期
△3,996円 08銭
14年12月 中間期
△10,394円 28銭
15年6月期
△20,391円 44銭
(注)1 持分法投資損益 15年12月中間期 ―百万円 14年12月中間期 ―百万円 15年6月期 ―百万円
2 期中平均株式数 15年12月中間期 37,066株   14年12月中間期 37,056株 15年6月期 37,056株
3 平成14年8月20日付で1株を4株に分割しておりますが、当該会計期間の1株当たり当期純損失及び期中平均株式
 数は期首に分割が行われたものとして計算しております。
4 会計処理の方法の変更 有

(2)連結財政状態(連結)
総資産
株主資本
株主資本比率
1株当たり株主資本
百万円
百万円
15年12月 中間期
2,509
503
20.0
13,566円 84銭
14年12月 中間期
2,939
1,001
34.1
27,034円 15銭
15年6月期
2,303
648
28.1
17,494円 55銭
(注) 期末発行済株式数 15年12月中間期 37,076株 14年12月中間期 37,056株 15年6月期 37,056株
(3)連結キャッシュ・フローの状況(連結)
営業活動による
キャッシュ・フロー
投資活動による
キャッシュ・フロー
財務活動による
キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物
期末残高
百万円
百万円
百万円
百万円
15年12月 中間期
△59
185
△8
460
14年12月 中間期
△62
△60
183
469
15年6月期
△381
△302
616
342

(4) 連結範囲及び持分法の適用に関する事項
  連結子会社数5社 持分法適用非連結子会社数 ―社 持分法適用関連会社数 ―社

(5) 連結範囲及び持分法の適用の異動状況
連結 (新規)3社 (除外)―社 持分法 (新規) ―社 (除外) ―社


(注)記載金額は百万円未満を切り捨てて表示しております
(1)経営成績(単独)
売上高
営業利益
経常利益
中間(当期)純利益
百万円
百万円
百万円
百万円
15年12月 中間期
110
△74.1
△60
-
△71
-
△91
-
14年12月 中間期
424
70.0
△237
-
△242
-
△393
-
15年6月期
1,087
△420
△418
△860
1株当たり中間(当期)純利益
15年12月 中間期
△2,471円 29銭
14年12月 中間期
△10,743円 50銭
15年6月期
△23,216円 69銭
(注)1 期中平均株式数 15年12月中間期 37,066株   14年12月中間期 37,056株 15年6月期 37,056株
2 平成14年8月20日付で1株を4株に分割しておりますが、前中間会計期間の1株当たり当期純損失及び期中平均株式
 数は期首に分割が行われたものとして計算しております。
3 会計処理の方法の変更 有
4 売上高、営業利益、経常利益、中間(当期)純利益におけるパーセント表示は、対前年中間期増減率


(2)配当状況

1株当たり
中間配当金
1株当たり
年間配当金
15年12月 中間期
0円0銭
-
14年12月 中間期
0円0銭
-
15年6月期
-
-
(3)財政状態(単独)
総資産
株主資本
株主資本比率
1株当たり株主資本
百万円
百万円
15年12月 中間期
1,285
573
44.6
15,459円 78銭
14年12月 中間期
2,360
1,111
47.1
29,991円 63銭
15年6月期
1,521
661
43.5
17,863円 32銭
(注) 1期末発行済株式数 15年12月中間期 37,076株 14年12月中間期 37,056株 15年6月期 37,056株
    2期末自己株式数 15年12月中間期 ―株 14年12月中間期 ―株 15年6月期 ―株
当企業グループ戦略
Xフォトニクスは、2003年7月1日をもってホールディングカンパニー制へ移行いたしました。 
Xフォトニクスは、2001年3月、ナスダックジャパン(現在ヘラクレス)市場へ上場して以来、事業分野の拡大を図ってきておりますが、当企業グループをとりまく事業環境は、昨今のITの進歩やグローバリゼーション、顧客ニーズの高度化・多様化への対応など経営環境は、時々刻々変化し続けており、タイムリーな経営資源の最適配分と迅速な意思決定が不可欠であり、また、外部にわかりやすく透明な組織とすることも必要であります。そこで、これまで進めてきた事業分野の整理統合を図り、急激な事業環境の変化にも対応しうる経営体制の確立を図るために、会社分割による分社化を行い、Xフォトニクスをホールディングカンパニーとしたグループ経営へ移行したものであります。
当企業グループ戦略は、ホールディングカンパニー制の導入により、@Xフォトニクスは、グループ全体が有する経営資源の最適配分を行うために、経営企画・管理業務等に特化し、A戦略事業分野ごとに、各社が明確な独立責任経営を実施するとともに、B各社がコラボレーションを図り、それによるシナジー効果と競争意識の醸成により、フォトニクスグループの企業価値(利益・時価総額)の極大化を目指しております。
これにより、フォトニクスグループは、光ナノテクノロジー分野におけるコングロマリットとして、事業ポートフォリオの完成を目指してまいります。


各事業会社戦略
株式会社ナノテックス

Xナノテックスは、超精密変位計測・アクチュエーション事業と光学測定検査装置事業および光学システム事業を展開いたしており、グループの光・ナノテクノロジー関連の研究開発・製造・販売を行っております。

超精密変位計測・アクチュエーション事業では、これまでに主力製品PSセンサの応用展開をベースに従来の半導体製造装置向け以外のハードディスクや液晶関連の検査装置への組み込み用途の開発を行ってまいりましたが、今期より、これら装置の出荷が本格化してきており、業績は順調に拡大してきております。今後も、前述の応用の拡大を図っていく予定であります。また、半導体向けID認識装置は、半導体業界の業況回復に伴って、業績は順調に推移しております。
 光学測定検査装置事業においては、前期よりディジタルカメラやカメラ付携帯電話の急速な普及を睨み、従来のハイエンドレンズのMTF特性測定装置以外に、前記量産レンズの検査装置の開発を行って参りましたが、今期下期より本格的な出荷が始まります。今後は、ユーザーニーズを的確に掴み、検査装置の更なる高速化を図り、商品価値の向上を図って参ります。

光学システム事業においては、半導体ウエハ製造装置メーカ向けの平坦度・ナノトポグラフィ検査装置の開発を行ってきており、その性能はユーザーから高い評価を得ております。さらに、バイオテクノロジー、液晶関連の新規分野をより深堀することにより、新規顧客への展開をより強化してまいります。これらシステム製品の組立調整用に必要な環境を確保するため、長岡下々条工場内にクリーンルームを持つ組立工場を中心として活動をしております。


株式会社WAVE

XWAVEは、フォトニクスから継承した液晶検査装置事業および情報機器事業を展開しております。液晶検査装置事業は、液晶パネル製造プロセス向けの検査装置の開発・製造・販売を行っております。国内液晶パネルメーカにおいては、価格競争の激しいパソコン向けの液晶パネルについては、生産拠点の海外へのシフトがほぼ完了しており、国内製造拠点においては、新プロセスの導入と品種の改変が極めて早い携帯電話向けの小型液晶パネルの製造に特化しつつあります。携帯電話用液晶パネルにつきましては、カメラ付き携帯電話の急速な普及と高精細化に伴って、液晶パネルも高精細化が進展しており、また、近年急速な普及が見込まれている液晶テレビ用の液晶パネルについては、新たな設備需要が見込まれるため、XWAVEとしてはユーザーと密接な協力体制を敷き、これらに対応してまいります。

情報機器事業は、W-CDMAやPDC, 衛星電話、PHSといった公衆無線回線を利用したデータ伝送装置の開発・設計・製造・販売を行っております。具体的には、動画・音声・シリアルデータなどを多重化して公衆無線回線を通じて相手方と相互にデータのやり取りを行うものです。阪神大震災や、米国の大停電など大規模災害においては、司令室と現場との密接なコミュニケーションが不可欠でありますが、従来、被災状況の把握は、消防無線や警察無線あるいは携帯電話などによる音声通話が唯一の手段であり、的確な判断を行うことが難しいのが現状で、現場レベルで実用となるテレビ中継に近い機能を実現できる装置が強く求められていました。当社は、このニーズに対して、前述したような動画・音声・シリアルデータ・接点情報といった多様なデータを多重化し、公衆無線回線を通じて相互に伝送できる装置を開発し、販売を行っております。主要なユーザーは、消防・救急・警察・防災などに関連した官公庁や関連する企業などで、動画伝送装置のスタンダードの地位を確立しつつあり、業績は順調に推移しております。

有線におけるデータ通信のインフラは、ADSLやCATV,光ファイバーといったブロードバンド化が急速に進んでおりますが、一方、モバイル環境における通信インフラは、回線を占有する回線交換方式で64kbps, 通信速度を保証しないパケット通信方式で384bpsにとどまっており、公衆無線回線におけるデータ通信の高速化が求められております。XWAVEにおいては、従来の通信インフラを用いて高速伝送を行える画期的なデータ伝送機器の開発も行っております。製品モニターの段階では、ユーザーからは大変高い評価を受けており、今後の業績に大きく寄与するものと考えております。


株式会社SPC

XSPCは、精密部品の大量生産を可能とする超塑性加工技術をベースとした精密部品の大量生産と、安全工学事業を行っております。超精密塑性加工は、長岡北陽工場で本格稼動しており、従来からの携帯電話用電池の金属ケース加工のみならず、高い精度と安全性・信頼性が要求される医療機器部品への展開を行いつつあります。また、加工形状の自由度が高く高精度加工が可能なスピニング加工を、従来技術と組み合わせることにより、自動車用燃料電池用部品などの量産技術の研究開発を行っております。

 安全工学事業は、国際安全規格に対応した安全規格部品の販売に加え、機械安全工学の教育・出版・認証事業の構築を行っております。


株式会社オー・エヌ・シー

Xオー・エヌ・シーは、電子材料の輸入仕入販売を行っております。デュポン社製テドラー、ランプ、プローブカードを中心として展開しております。販売先は、大手電機メーカをはじめとした優良企業であり、商権の確保を優先するとともに、販売拠点の拡大、優秀な人材の採用・育成を行うことにより、売上高の拡大を図ってまいります。



会社が対処すべき課題
当企業グループが今後対処すべき課題は、グローバル化と大競争下の経済環境において事業活動を行う技術開発型企業グループとして、核となる技術のたゆまぬ高度化および事業部間の情報の融合を図り、中核となる事業力を企業グループ各々の事業戦略と事業領域へ集中、特化させる事により、市場、顧客への最適なソリューションを提供し続け、長期にわたる評価と信頼を勝ち得てまいります。

また、より良い企業市民として、高い企業倫理に基づく公正な事業活動を行い、企業の適正利益の確保と共にステークホルダーおよび社会的な利益を増進させ、その総体価値を高めることも重要な課題であると認識してまいります。

 当企業グループの事業領域は、先端産業として市場規模の小さいニッチ領域(隙間)ですが、技術革新のスピードと大競争が日常化している現在、ブレークスルーにより市場が急拡大を始めるケースも多々あります。

具体的には、携帯電話市場が挙げられます。6ヶ月ごとに新製品が発表され、精細化するカラーディスプレイ、急速に高解像度化するカメラユニットなど製品が短期間で高度化、高機能化する例があります。当企業グループはハイエンド用ディスプレイおよびカメラレンズの評価・検査装置を製品として既に開発製造販売をしております。従来であれば携帯電話やその部品の生産ラインで使用するにはオーバースペックであったこれら製品群が、現在の高機能化を始めた携帯電話の生産ラインでは必要となってきており、市場が急速に拡大を始めようとしております。

このような市場変化の中で当企業グループに要求されることは、それら変化に対する対応スピードと先見性であり、技術革新と変化をいち早く取り入れ、市場性の高い製品の開発・製造・販売プロセスをいかにタイムリーに実現するかが成功の鍵となります。

当企業グループのコアコンピタンス(中核的事業力)は、光・ナノテクノロジー分野における材料技術、応用物理、光技術、計測技術、精密加工技術、アナログ技術、ディジタル技術、ソフトウェア技術等であり、これら内在する要素技術の組み合わせと、積極的に外部グループとのコラボレーションを図り、スピード感を持って製品化を可能とする顧客対応型の感性をもつグループとなってまいります。また市場先見性を持つために、携帯電話の例が示すように新製品ロードマップの情報収集をしながら、次世代の製品の仕様、機能を類推し、当企業集団の事業および開発の方向性、製品のアイテム等へ反映させてまいります。

このような方向へと経営力を向上させることにより、現段階ではニッチな市場・分野であっても、将来の有望市場と判断すれば果敢に挑戦し、市場が顕在化した時点では常にトップランナーとしての位置付けを確保する戦略を展開することが可能となります。

最先端分野においては、ナノレベルの精度で加工した部品、素材および光学理論に基づくシステム製品を実用化することにより、半導体、情報、自動車、バイオならびに医療分野における技術のブレークスルーを可能とすることに注力してまいります。

このことにより、半導体の微細化加工、センサ、ディスプレイ、光通信部品、燃料電池などの分野に幅広い応用用途が開け、ナノテク素材のみならず研究開発機器、製造装置、評価装置などにも取り組むことが新たな市場を開くものと考えております。



経営成績
1-1.当中間期の概況
当企業グループは、市場、顧客への最適なソリューションを提供すべく継続的な開発投資を行ってまいりましたが、前期末において事業を根本から見直し、今期からのホールディングカンパニー制への移行に際し、経営資源を集中させる観点から、人員整理を含む不採算事業からの撤退を行い、持株会社であるXフォトニクスと各事業会社(XSPC、Xナノテックス、XWAVE、Xオー・エヌ・シー、Xフォトニクスソリューション)の役割分担を明確化し、企業価値(利益・時価総額)の極大化を図っております。これに伴い、これまで以上の最適な資源配分、独立責任経営、コラボレーション重視の経営を推進しております。

当中間期においては、各事業会社が企業価値極大化というグループ経営方針に基づき利益重視の組織編成を行い、Xフォトニクスがグループの経営企画・業績管理に特化し、各事業会社が明確なプロフィット・センターとして機能するシステムの構築を行いました。この結果、財務数値及び各経営指標は、それぞれ前中間期及び前期の財務数値等に対しては大幅に改善いたしました。

 超精密計測センサ事業においては、マスクレス露光装置のユーザーの仕様変更に伴う納入の遅れなどがあるものの、PSセンサの新しい応用として、従来の半導体ステッパ組み込み用途以外に、ハードディスク組立・検査装置組み込み用途、ピエゾアクチュエータ位置決め用途、液晶検査装置位置決め用途など、新分野への製品応用開発を行い、期初の予想を上回る業績を確保しております。また、半導体ウエハ製造・検査装置向けのID読み取り装置についても、業績は順調に推移しております。

 光計測装置事業につきましては、前期より取り組んでまいりました、量産レンズ用のMTF検査装置の開発をほぼ完了し出荷を開始いたしております。

 電子機器事業におきましては、超精密塑性加工事業において、従来の二次電池パッケージ以外に、医療分野、電子機器分野等への製品応用開発を行っておりますが、製品の切換え及び第3四半期より受注を予定しておりましたこれら新分野の大型案件の遅れから、当グループ最大の量産工場である長岡北陽工場が、長期間にわたり低稼働を余儀なくされており、利益を大きく圧迫いたしております。一方、電子部品事業は、工作機械業界の景気回復と、堅調な医療分野からの需要から、業績は堅調です。情報機器事業では、官公庁などの業界において、動画伝送装置がスタンダードの地位を獲得しつつあり、業績は順調に推移しております。

 電子材料その他事業は、今期より開始した事業で、主に電子部品材料の輸入仕入販売を行っております。本事業は期初の計画では、連結売上高計画の約1/2を計画しておりましたが、営業拠点の設置、人材獲得及び資金確保等が下期以降にずれ込み、商権の獲得が遅れた結果、計画は未達となっております。


1-2.当中間期業績の概況
当中間期の売上高は、1,342百万円(前年同期比676百万円増)となりました。

現在、推進しております超精密計測センサ事業における超精密変位計測・アクチュエーション事業において、半導体業界の回復、ハードディスクの家電製品への搭載などに伴う当社センサへの需要増に伴って、業績は期初予想を上回って推移いたしました。また、光計測装置事業における、カメラ付携帯電話用レンズの検査装置に対する受注・引き合いも順調でありました。

 (株)WAVEが推進しております超精密計測センサ事業であります液晶検査装置事業も、液晶業界の堅調な推移に伴って、業績も堅調に推移しております。さらに、同社が推進しております電子機器事業のうちの情報機器事業につきましても、官公庁等の業界において、スタンダードの地位を獲得しつつあり、業績は順調に推移いたしました。

しかしながら、連結売上高の約二分の一を見込んでおりました(株)オー・エヌ・シーが推進しております電子材料事業において、営業拠点の設置、人材獲得及び資金確保等が下期以降にずれ込み、商権の獲得が遅れたこと、並びに(株)SPCが推進しております電子機器事業のうちの超精密塑性加工事業においては、当中間期が従来製品の切換え時期にあたり、後継製品の出荷が遅れたこと、また、(株)ナノテックスが推進しております超精密計測センサ事業における光学システム事業において、当中間期に納品を予定していた新型マスクレス露光装置が、ユーザからの仕様変更により、下期にずれ込んだこと等の結果、期初の予想売上高に対しては未達となりました。

経常利益及び当期純利益につきましては、特に、連結ベースでの経常利益の改善を目指してまいりましたが、精密部品の量産に特化した超精密塑性加工事業の製品切換えが大きく遅れたことにより、経常利益ベースでの回復が十分とはなりませんでした。当事業は、電池ケース等の小型電子部品を主要製品として生産しておりますが、前期より従来の小型電子部品業界向けに加え、医療機器・自動車・OA機器業界向けへの製品開発を行っております。加えて、製法に関しても、少品種大量生産のみならず、多品種少量生産へも対応可能な体制作りを行い、製品の高付加価値化に取り組んでおります。これにより、複数の新製品開発に成功し、供給先との最終的な調整に入っております。いずれの製品も当初想定した規模を上回る収益見込みとなったものの、規模拡大に伴う量産試作までの長期化及び供給先との交渉の遅れ等の理由により出荷時期がずれ込み、当中間期の業績に寄与しませんでした。この結果、当事業の主要工場であり、当企業グループ最大の長岡北陽工場が、長期間にわたり低稼働率を余儀なくされ、当中間期の経常利益押下げの主要因となっております。



1-3.各事業の業績活動状況

1-3-1.超精密計測センサ事業

 超精密計測センサ事業は、PSセンサ、光ファイバーセンサ、半導体製造関連機器の販売および応用製品の開発販売を軸とした光・ナノテクノロジー分野の開発・設計・計測技術がコアコンピタンスとなっております。ステッパを中心とした半導体製造装置業界、超精密位置決めを要する半導体・液晶・精密加工機械・検査装置・研究用途などに市場を持つ分野であり、精密計測機器と半導体製造関連機器、液晶検査装置の開発製造仕入販売を行っております。

@ 精密計測機器及び半導体製造関連機器

当中間期においては、従来の半導体ステッパ組込用途以外の、ハードディスク組立・検査装置組込用途、ピエゾアクチュエータの位置決め用途の需要が急増しております。これはハードディスクレコーダーやゲーム機など家電製品へのハードディスクドライブの組込が本格化してきたためであり、今後益々需要が伸びていくものと考えられます。また、半導体装置業界の業績回復に対応して、ID認識装置が組み込まれる半導体製造・検査装置の需要回復に伴って、当社ID認識装置の需要も急増しております。

 半導体ウエハ平坦度・ナノトポグラフィ検査装置およびバンプ高さ測定装置につきましては、需要は旺盛ではあるものの、完成品を製造・販売していくためには、人員、設備、資金負担が極めて大きく、また販売価格にしめる購入部材費がかなりのウエイトを占めているため、結果利益の確保が難しい状態にありました。今期より、収益を改善するために、完成品の製造・販売から主要な光学ユニットの販売という形態をとることによって、人員、設備、資金負担を軽減し、利益率の向上を図っております。これによって、DMDを応用したマスクレス露光装置や、新型ID認識装置など新規開発への開発人員の投入を行っております。

A液晶(LCD)関連事業は、後工程のモジュールプロセス向け製造装置、検査装置、評価装置の開発販売を軸とした事業であり、アナログ、ディジタル信号処理および液晶の特性に合わせた検査パターン信号発生器、メカトロ技術がコアコンピタンスとなっております。当事業が属する液晶業界は、液晶テレビの市場の急速な普及期に入り、高い成長を続けている業界ですが、早い段階から海外への技術流出、装置メーカからの製造技術流出等により海外メーカのキャッチアップが短期間に行われ、韓国、台湾メーカとの競合の激しい業界です。特に韓国メーカの大型設備投資に対して国内メーカの大半は設備投資の現状維持、もしくは撤退に追い込まれております。当事業のユーザーは、早期から海外展開を積極的に行っており、最近では他社との事業統合により競争力強化に向けた動きの中で、競合の多いノートブック、パソコンモニター向け液晶パネルから携帯電話向け液晶パネル、カーナビ、モバイル系の小型高機能液晶パネルの生産に軸足を移しており、各種試験検査装置の受注も安定的な伸びを見せております。当中間期は、携帯電話用液晶パネルの高精彩化に伴う検査設備の一部改修及び新規生産ライン用検査装置の大口受注により、順調な出荷となっております。

 以上の結果、超精密計測センサ事業の売上高は、291百万円(前年同期比27百万円増)となりました。


1-3-2.光計測装置事業

光計測装置事業は、国際基準に準拠したMTF測定装置(光学レンズの評価、検査装置)の開発販売、光学技術応用製品の開発販売を軸とした事業であり、光学に基づく検査方法、評価方法の技術がコアコンピタンスとなっております。販売先には光学系メーカを中心に高級ディジタルカメラ、ディジタル方式の高解像度OA機器、液晶プロジェクターなどのメーカがあり、高解像度要求のあるレンズの評価装置が売上の大半を占めております。

当中間期においては、大型のMTF測定装置の販売は光学機器メーカの業績回復から堅調に推移しました。また、簡易型のMTF検査装置は、携帯電話用カメラレンズ向け等生産ライン向け、撮像素子の高精細化に伴うレンズの高性能化に伴う高分解能レンズの量産対応のため、当事業の検査装置に対する需要が増大しております。当事業は、創業以来レンズの解像度測定装置(MT測定装置)について、ニッチな市場ではあったものの、デファクトスタンダードの地位を確立しており、このため高いスループットが要求される検査装置の需要拡大にともなって、当検査装置への引き合いが急激に増大したことによるものです。また、高精度のトレーサビリティーを持つMTF測定装置による国内初のMTFラボは順調に稼動しております。

当事業は、中長期的には、成長が期待される分野であります。   

この結果、売上高は73百万円(前年同期比5百万円増)となりました。


1-3-3.電子機器事業

電子機器事業は、国際安全規格対応品である安全対策機器の輸入販売及び超精密塑性加工品、動画伝送システムの開発製造販売を行っております。

@電子部品事業は、国際安全規格対応品である安全対策機器を中心にドイツから製品を輸入販売しております。当中間期においては、安全対策機器の主要ユーザーである工作機械、電気機器業界の実装機械等の欧州への輸出が回復基調にあり、順調な出荷となりました。輸出以外の国内市場においては、エレベーター・大型医療機器業界への国際安全規格対応品が本格的な出荷をむかえております。

国際安全規格である世界統一規格ISO12100は、わが国においても浸透し始めており、今後は、工作機械等への安全対策機器の普及に弾みがつくものと期待しております。また、当企業グループは、平成13年7月から長岡技術科学大学大学院に安全工学の寄附講座を提供しており、安全工学の専門的な教育、普及に努めております。より多くの企業の現場教育にも役立つため、通信回線を利用した遠隔教育(イー・ラーニング システム)などにより、一般的な教育、普及を実施しております。東京都杉並区には NPO 安全工学研究所が平成14年 3月に設立されております。NPOの活動を通して、より広く産業界への啓蒙普及活動を行い、遠隔教育システムの開発などを行ってまいります。 

A 超精密塑性加工事業は、携帯電話、小型携帯端末機器等に使用される小型二次電池のケースとなる角型電池ケース、精密小型モーターケース、自動車部品などを超精密塑性加工技術により生産を行っております。

小型二次電池は、Ni-Cd(ニッケルカドミウム)電池、Li−イオン(リチウムイオン)電池、Ni-MH(ニッケル水素)電池を総称し、携帯電話、ノートパソコン、PDA等のモバイル機器電池として需要が拡大しております。
この事業のコアコンピタンスはシート状の金属材料から深絞り加工により製品を作り出す生産技術、材料の選択と特殊金型技術、プロセスの温度管理を含めた加工油の選択など多岐にわたるノウハウがあげられます。
当事業の主力工場である長岡北陽工場は、超精密塑性加工技術による製品の開発および製造を行っております。当工場は携帯電話、携帯端末機器等に使用されるリチウムイオン電池、ニッケル水素電池の金属ケースの開発、製造および超精密金型の製造および製造技術エンジニアリングを中心とした工場として稼動しております。
主要ユーザーは国内最大手電池メーカでありますが、当中間期は、ユーザーの新製品切換えに伴い、出荷が低調となりました。このため、新製品開発に注力するとともに、営業技術の強化を行っております。
今後の展開として、高アスペクト比に対応できる深絞り技術の一つであるD&I(ドローイング アンド アイオニング)手法及び精密薄肉量産品に対応するために、スピニング加工の高精度化、量産対応化の研究開発を行っております。また、ユーザーとタイアップした燃料電池用ケースの研究開発も行っております。

さらに、新たなマーケットとして大量に需要のあるディスポーザル式医療器具部品の塑性加工、携帯電話向け部品の塑性加工、ハイブリッド型自動車用の大型二次電池ケース加工などの引合いがあり、試作開発など積極的に対応しております。

B情報機器事業は、動画多重伝送機器の開発製造販売を行う事業です。事業内容としては、救急車に搭載されている携帯電話を用いた心電図・音声多重伝送装置の医療機器メーカに対するOEM供給、衛星電話用マルチアダプタの大手キャリアへのOEM供給、および独自販売を行っている動画伝送装置の開発・製造・販売を行っています。動画多重伝送はPDC, W-CDMA, 衛星電話、一般アナログ回線、ISDN回線など多様な公衆回線網に対応しており、モバイル環境で動画伝送を行えることが特徴です。また、GPSもオプションで対応しており、自由に移動しながら動画像と、音声、制御信号の双方向のやり取りが出来る、GPSを使用することにより、画像を撮影している位置も、地図上で正確に把握できます。現在は、主に官公庁が主要なユーザーで、順調な販売実績を上げており、官公庁ではスタンダードの地位を確立しつつあります。また現在、従来の公衆回線網のデータ伝送速度を飛躍的に高速化する画期的なデータ伝送装置の開発を行い、第4四半期より市場投入を行う予定です。本機は、ユーザー評価の結果、大変高い評価を受けており、第4四半期以降および来期の業績に大きく寄与するものと見込んでおります。
 これらの結果、売上高は308百万円(前年同期比25百万円減)となりました。


1-3-4.電子材料事業

電子材料は、デュポン社製テドラー、ランプ、プローブカードを輸入仕入販売しております。当事業の販売先は、大手電機メーカをはじめとした優良企業であり、商権の確保を優先するとともに、販売拠点の拡大、優秀な人材の採用・育成を行うことにより、売上高の拡大を図ってまいります。

当中間期は、商権の確保に努めるとともに、販売拠点の拡大、人材の確保を行いました。

この結果、売上高は668百万円となりました


今後の展開と対応策
今後につきましては、各社ごとに下記のような展開と対応策を実践してまいります。

XSPC
同社における諸問題に関しては、すでに解決の見通しが立っております。平成15年12月には、超塑性加工技術を評価した大手総合商社及び政府系ベンチャーキャピタルから、総額140百万円の出資を受けました。さらに、この資本参加の準備段階より、大手総合商社等のマーケティング力を活用して、ユーザー開拓を行った結果、国内外からいくつかの大型案件の引き合いを頂いております。今後は、大型案件の成約に向けて、独自の精密量産技術を応用した高付加価値な新規製品開発に尽力してまいる所存であります。

一方、安全工学事業につきましては、工作機械業界の業績回復にともなう需要の回復と、医療分野への底堅い需要から、業績については引き続き好調に推移する見込みであります。

XWAVE
携帯電話やPHS、衛星携帯電話といった公衆無線回線網を利用した業務用動画伝送装置及び液晶検査装置の開発・製造・販売を行っております。当社の動画伝送装置は、高速伝送が可能な第三世代携帯電話から地球上のどこでも通信可能な衛星携帯電話まで幅広く対応可能で、かつコンパクト・高画質であることから、消防・防災・警察などの現場と指令センター間のコミュニケーション手段として多方面に採用されております。また、動画・音声だけでなくデジタルデータや接点信号などの多重伝送も可能で、カメラやサイレンなどと組み合わせて、通常人が近づけない山岳地域や離島、あるいは有線配線が困難な箇所の無人監視システムなどにも利用されております。

現在、従来の公衆無線回線網を利用して数倍以上の高速データ伝送を可能とする画期的な装置の開発に目処がたち、これにより公衆無線回線網を利用した業務用ブロードバンドシステムの構築が可能となります。今期第4四半期より販売を開始する予定で、製品モニターの段階では、ユーザーからは大変高い評価を受けており、今後業績への大きな寄与が見込まれます。

液晶事業も液晶検査装置関連の受注・生産・出荷は順調に推移しており、予定通りに販売できる見通しであります。これらの結果、同社においては売上、収益ともに期初計画を上回る可能性があります。

Xナノテックス
超精密計測センサ事業は、半導体業界の回復に伴い、当初より安定した受注を確保し、下期はハードディスク検査装置向けの出荷が純増となる予定であります。光計測装置事業は、カメラ付き携帯電話の需要が昨年末より引き続き好調で、レンズ評価装置の販売は当初予想よりも増加、下期も好調を維持できる見込みであります。

また、テクニカルセンターでは、新たな収益機会であり大きな成長が見込める医療分野への足がかりとして、DNAチップの研究・開発から多品種・少量生産まで対応できる新型マスクレス露光装置の開発を行なっております。

Xオー・エヌ・シー
当中間期では、販売面で計画通り進まなかったものの、経常利益ベースでは堅調であり、通期におきましても、売上高は通期目標に達しないものの、利益面では安定的に推移する見通しであります。

企業グループの対応
ホールディングカンパニー制のメリットを最大限に活用し、収益事業への経営資源の集中並びに、事業売却を含む不採算事業の整理をはかってまいります。加えて、業務のIT化による迅速な経営状況の把握と管理の強化、外部の経営コンサルタント等の活用による経営体質の改善、加えて、事業再構築のための銀行を含む支援パートナーとの一層の協調体制の強化をはかり、一日も早い業績の向上と、投資家の皆様の信頼の回復に努めてまいる所存であります。